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TMS治療(磁気治療)

TMS治療とは

薬を使いたくない方への代替治療。TMSのしくみとは

TMS治療の効果

どんな効果があるのか、副作用はあるのか

TMS治療の実際

予約~施術当日までの流れをご紹介

TMS料金プラン

自宅で施術できる貸出型コンパクトタイプも

TMS治療とは?

薬を使いたくない方への代替治療

TMS治療(反復経頭蓋磁気刺激)とはうつや不眠症、認知症、パーキンソン病などに用いられる新しい治療です。TMSは薬物療法で改善しなかった症状に対して効果が期待できるほか、薬物療法の服作用でお困りの方、お薬を使いたくない方の代替治療として選ばれています。

 TMS治療のしくみ

TMS治療は人体に無害な磁気を用いて脳に刺激を与える事で脳の活性化、血流増加を促します。TMSコイル装置を患者さまの頭に近づけ電流を流すと、垂直方向に磁場が生じ軟部組織や頭蓋骨を貫通し、神経細胞を刺激します。TMSでは繰り返し刺激する事で神経細胞ネットワークを活性化させることができます。

TMS治療でうつ病が改善するメカニズム

うつ病では認知に関連した背外側前頭前野が機能低下し、一方では不安や悲しみなどの情動をつかさどる扁桃体が過活動となり、脳全体に不均衡が生じているとされています。TMS治療は高頻度の磁気刺激を左前頭前野に与え神経細胞ネットワークを活性化させることで機能低下を改善し、また、右前頭前野へ低頻度刺激を与え抑制的に作用させ、生じた不均衡を是正し脳の働きを良くしてうつを改善しようというものです。*1,2

*1 George MS. Ketter TA, Post RM. Prefrontal cortex dysfunction in clinical depression. Depression 1994:2:59-72.

*2 Kito S, Fujita K. Koga Y, Changes in regional cerebral blood flow after repetitive transcranial magnetic stimulation of the left dorsolateral prefrontal cortex in treatment-resistant depression. J Neuropsychiatry Clin Neurosci 2008: 20: 74-80.

 

磁気刺激治療は、2012年にNHKスペシャル「ここまで来た!うつ病治療」で、アメリカのクリニックでのTMS治療が報道され一躍有名になりました。

現在の施術は、右高頻度と左低頻度であり、一般的な左高頻度と右低頻度との違いを、正しく整理したいと思っています。
左高頻度は、背外側前頭前野に亢進的に作用させること、右低頻度は梁下野や前頭葉眼窩野などの腹内側前頭前野に抑制的に作用させる、というメカニズムで理解しています。TMSによるうつ病治療は基本的に左背外側前頭前野への高頻度刺激(通常10Hzから20Hz)で行います。
この方法が、最初にFDAで承認された治療法となります。高頻度刺激はシナプス結合を強める方向(専門的には長期増強)に作用し、低頻度刺激では逆に弱める(長期抑圧)方向に作用します。
長期増強、長期抑圧はどちらも大事な神経結合調整における役割を果たします。この調整を行うことを神経可塑性(しんけいかそせい)と言い、神経可塑性異常がうつ病をはじめパーキンソン病、認知症との関連が言われております。

左側に高頻度を当てるか、右側に高頻度を当てるかは様々な論文がありますが、基本的に左側に高頻度をあてることでうつ症状を改善させることが一般的です。右側高頻度刺激では、逆に躁症状(気分の高まりだけでなく、イライラやじっとしていられない感覚、強い不安感)を安定させます。イメージ的には左=アクセル、右=ブレーキ(ブレーキといってもマイナスなイメージではなくコントロールの中枢のイメージ)ととらえると良いと思います。アクセルは通常通りなのに、ブレーキ機能が作動しておらず衝動やイライラなど暴走気味なときには右高頻度をメインに行うと良いと思います。
また感情の認知機能も右側が大事と考えられ、無感情症(本当に感情がないというよりも感情の動きが鈍い、現実感がない)においても右高頻度は有用です。

Hzは高ければ高いほど、長期増強作用をもたらす可能性が強くなり、低頻度刺激も1Hz未満である方が長期抑圧作用をもたらす可能性が強まります。つまり1Hzでも高頻度と同等な作用をしてしまうこともあるということです。

  • TMSは医師による処方が必要で、1回の治療は約37分、外来治療で行えるものです。約30セッションを行い、治療には麻酔なども必要としません。
  • 最初に磁気を当てて治療する部位を探ります。これは脳の運動野と呼ばれる顔や体、手足の筋肉を動かす指令をしているところで、ここに磁気を単発で当てて親指が動くところを探します。このときどの程度の磁器の強さで当てればいいかも測定します。
  • 治療部位はそこから約5㎝ほど前方です。
  • 1回の治療で磁気を3000ショット照射します。
  • 治療後はそのまま帰宅できます。

他には、磁気刺激治療(TMS)は外来通院型の治療ですので、時間的な負担が伴います。
現在の標準的な治療の方法は、一回あたりの治療時間が約37分、週5回の連日のスケジュールで4~6週間の治療期間を要することになっています。

薬の治療であれば、1日に要する時間はさほど負担にはならないので、今後の課題としては、治療時間や治療にかかる期間を短縮し、さらに大きな治療効果が期待できる刺激の方法を見出すことが挙げられています。

一般的な磁気刺激治療(TMS)でのプロトコール(治療計画のこと)は週5回で行うことになっており、このことがかなりネックになりそうですが、治療に要する日数によらず効果があったとする報告もあるのでどうやらこの限りではなさそうです。

TMS治療の効果

うつ病におけるTMS治療の効果

抗うつ薬で治療効果がなかった患者さまにTMS 治療をおこない有意な抗うつ効果を示した研究結果があります。抗うつ薬1種類に反応しない症例における薬物療法での寛解率は21%であるのに対し、TMSでは25%の寛解率が見られました。抗うつ薬3種類に反応しない症例では、薬物療法が7%であるのに対し、TMSでは18%の寛解率が見られました*3。また、TMSによって寛解した約60%の患者は3ヶ月後も維持されていたという研究もあります。

TMS治療の長所

TMSは、

  • 薬物療法に効果がない患者さまに効果が期待できる
  • 認知機能の改善、脳卒中後遺症のリハビリ効果が期待できる
  • 薬物療法と比較して副作用が少ない
  • 薬物療法と比較して再発率が低い

一方、TMS治療の短所としては、通院が必要である、自費治療である、まれに皮膚のピリピリ感、頭痛を感じる事がある、歴史が浅く分からない事も多いなどです。

*3 O’Reardon JP, Solvason HB, Janicak PG, et al. Efficacy and safety of transcranial magnetic stimulation in the acute treatment of major depression: a multisite randomized controlled trial. Biol Psychiatry 2007: 62: 1208-16.

*4 Mantovani A, Pavlicova M, Avery D, et al. Long-term efficacy of repeated daily prefrontal transcranial magnetic stimulation (TMS) in treatment-resistant depression. Depress Anxiety 2012; 29: 883-90.

 

TMS(経頭蓋磁気刺激)治療が効かないとき、理由は必ずある
-TMSが効かない4つの理由-

1、それは本当にうつ病ですか?

TMSは元々、薬物療法に抵抗性のうつ病に対しての新しい治療法としてアメリカで2008年にFDA(アメリカ食品医薬品局、日本の厚生労働省にあたる機関)で認可された方法です。

うつ病では、不安や恐怖、悲しみなどを司る扁桃体という部位を制御する役割を持つ脳の左側の背外側前頭前野(DLPFC)の機能が低下していると言われており、この部位に磁気刺激の中でも高頻度刺激(活性化の方向に働く)と言われる刺激を当てることで低下しているDLPFCの機能を活性化させるというのが、いわゆるFDAで認可されたTMSのうつ病に対する治療プロトコールになっています。

つまり、あくまでこのプロトコールでの治療は大うつ病性障害(Major depressive disorder)に対しての治療であり、その中でも抗うつ薬が効かないタイプのものに対しての治療法ということになります。

ところが、「薬物療法に抵抗性のうつ病」と言われているものの中には、通常の大うつ病性障害だけでなく、双極性障害や発達障害がらみのケースが数多くあります。

当然のことながら、患者さんたちは通常「私は双極性障害です」と訴えてくるのではなく、「気分が落ち込んだり、不安で何も気力が出ない状態が続いています。」など症状ベースで訴えてくるわけですので、まずはしっかりと大うつ病性障害であるということを診断した上で、TMSの適応の仕方を判断していくべきだということになります。

双極性障害に対して左DLPFCへの高頻度治療を行うなど、適応の仕方を間違えると治療効果が出ないばかりか、逆に悪化することもあり得ます(双極性障害に対しては右DLPFCへの高頻度が適切であるということが言われています)。

2、ちゃんと必要な回数をやっていますか?

アメリカのTMSのガイドラインでは30回の治療+4ヶ月間は必要に応じてメンテナンス治療(再発のケアの為)というやり方が推奨されています。カナダのガイドラインでも最低20回以上の継続治療が推奨されていますので、「ちょっと3回くらいやってみて、効かなかったらやめよう。」というやり方では結局治療効果がしっかり出ない、もしくは再発してしまうことになります。

3、治療部位、強さは正確ですか?

1の項でも書きましたが、うつ病に対してのTMSの治療ターゲットとなる部位は左の背外側前頭前野(DLPFC)になります。この部位は約3㎝²程度の大きさであるため、それだけ正確な治療部位測定が必要になります。

正しい治療部位にコイル(磁気刺激の装置)を当てる一番正確な方法としては、MRIナビゲーションシステムと言われる、MRI画像を撮影して行う方法ですが、そもそもMRIを撮るためには大きな病院に行かなければならず、費用も時間も要することになります。

そのため、簡便な測定技術が今まで開発されてきましたが、その中の一つに一般的に使われている「5㎝ディスタンスルール」という技術があります。この方法は、脳の運動野と言われる側頭付近を刺激し、手指が動いた場所から5㎝前方にDLPFCが存在しているであろうという仮説によるものです。しかし、男女差や国籍間の差、頭のサイズや形状も個々人で異なるため、現在では不正確な技術であるとされています。刺激部位がずれてしまうと、当然のことながら治療効果も悪くなってしまうということになります。また、磁気刺激の強さについても、MT(運動閾値)を筋電図を用いて測定し、治療に適切な強さをしっかり患者さんごとに設定しないと確実な治療は行えないため、重要なポイントになります。

治療部位及び強さがしっかりと事前に測定されていて、しかもそれが正確であること、それがTMS治療が効力を発揮するための条件となります。

4、環境因子、本人自身のストレス適応へのケアはされていますか?

TMSは一言で言えば、脳の機能を回復させる治療法です(薬物療法も一緒ですが)。当然のことながら、本人の置かれている環境、ストレス要因そのものを変えることはできない訳です。

ところが、うつ症状が改善しないことの背景に環境要因、ストレスが絡んでいるケースは数多いため、これらへの対策がなされないまま、ただ漫然とTMS治療を重ねていっても「結局ストレス負荷は変わらないから、うつの症状も変わらない。」ということになりかねません。

もちろんすべての環境要因とストレス要因を排除できるわけではありませんが、治療を進めていく中で、どの環境をどのように調整すればより改善する方向に向かいそうか、本人がストレスに思っている問題についても、とらえ方や考え方次第で軽減できる部分はないか、などのビジョンは提案していきつつ、本人自身の適応を図っていくアプローチがないと、結局はTMSを30回やったけど変わらなかったということにもなりかねません。

TMSでの治療経過を見ると同時に患者さんへの適切な指導、場合によっては家族や職場を含めた環境調整なども行っていける体制が、治療効果を十分に生かすために必要になります。

以上、「TMSが効かない4つの理由」と題してお話ししてきましたが、当院ではこうした要因をできる限り最小限に抑える体制を取っております。もし、今までにTMS治療を受けてうまくいかなかった(もしくは今治療中だがうまくいっていない)経験のある方は、是非ご相談下さい。

それが大うつ病に有効とされる左高頻度治療(左の前頭部に10-20Hzで数秒刺激を与える方法)ないしは右低頻度治療(右前頭部に1秒に1回刺激を与える治療)で良いかは疑問があります。
1つの論文では双極性障害に逆の右高頻度治療が有効であったとするものもありますし、依存症や強迫的思考、フラッシュバックなどPTSDがあれば左低頻度が有効であったなどの報告もあります。
このあたりは主治医の先生の経験や見解をよく聞いてみるのはいかがでしょうか?

東大や福島県立医大の神経内科グループはパーキンソン病に対するTMSの研究を進めていますし、阪大は慢性疼痛に対するTMSの有効性、東京慈恵医大は運動麻痺にTMSを用いてリハビリテーションの助けに使用しています。

TMSは薬が触ることのできない神経可塑性(しんけいかそせい)という神経伝達物質とはまた違う部分に影響を与えて脳の機能を調整させることができます。

ご質問通り、すでに運動麻痺には健常側の半球に抑制性信号をいれることで麻痺側との脳機能バランスを取ってリハビリの補助に使えることがわかっていますし、言語野に関しても医療機関であるようですので臨床研究をすすめていくのも多くの人にとって役立つのではないかと思います。

こんな症状にTMS治療を

  • うつ病でお薬を飲んでいるがなかなか治らない
  • 今のお薬を減らしたい
  • 抗うつ薬の副作用に悩まされている
  • 肝機能障害、腎機能障害などの持病がありお薬が飲めない
  • 精神科の薬がとにかくこわい。薬なしでなおしたい。
  • 妊娠を考えている。授乳中である。
  • 学生、受験生でお薬は使いたくない

 

TMS治療の副作用について

TMSの副作用は多くの場合軽度ですが、磁気による局所の不快感、頭痛などが出る場合があります。回数を重ねる事で軽減することが多いです。

 

TMS治療の施術ができない患者さまとは

  • 重篤な心疾患のある方
  • 人工内耳・ペースメーカー埋め込みをされている方
  • 頭に金属が入っている方
  • てんかんや頭蓋内病変の既往のある方

 

TMS治療の実際

これまでのTMS治療では1日1回約40分の施術を週5日行うのが標準プロトコールだったため、1回の施術にかなりの時間を要していました。当院では刺激頻度を改良したシータバースト機能搭載の最新TMS機器を採用しています。シータバースト搭載TMS機器ではこれまで1回40分かかっていた治療時間が約16分と短縮され、しかも同様の効果を得ています。TMS治療では週2回以上、トータル30~40回の施術をされることをお勧めします。

施術当日

心理検査や問診 施術可能な状態か確認します

刺激部位、刺激強度の設定

TMSチェアに腰かけていただき、専用のキャップをかぶり、頭位を測定し、TMS刺激部位である背外側前頭前野の位置を決めます。次にテスト刺激を与え、右手の動きを見ます。動きの程度に合わせTMS刺激強度を決定します。

施術開始

頭が動かないよう首を固定します。レギュラーなら16分40秒、ショートは8分の施術となります。個人差はありますが、初回~3回程度で効果を感じる方もいらっしゃいます。

安全性の確認と評価

TMS治療中は効果判定を含め、週1回程度の診察をお勧めしています。

 

TMS施術料金プラン

ショート   8分 3800円
レギュラー 16分 7800円

一括払いコース

ショート   20回分 69000円
レギュラー  10回分 69000円

 

自宅で施術できる貸出型コンパクトタイプも

下記のような方々にお勧めしています。

  • お住まいの地域にTMSクリニックがない。
  • 学生、受験生で通院が困難
  • 通院と自宅の両方で効果を求めたい

15日間レンタル 10万円
30日間レンタル 20万円

まずはお問い合わせからご相談ください。

*TMSコンパクトタイプはシータバーストの搭載はありません。

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