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TMS治療に副作用はある?危険性や特徴、向いている人を紹介

[2025.01.15]

TMS治療は薬を使わない、安全性の高い治療法です。
身体的負担も少なく、短期間で症状の改善が見込めるため、うつ病や不安障害の新たな治療法として普及しつつあります。
とくに、薬物療法で症状が改善できなかった方の代替案として、注目を集めています。

しかし、副作用や安全性に対して懐疑的で、治療を躊躇っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、TMS治療の副作用や安全な理由、治療をおすすめしない人の特徴を解説しています。

TMS治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.TMS治療の副作用と危険性
2.TMS治療の特徴と安全な理由
3.TMS治療が向いている人
4.TMS治療が向いていない人
5.TMS治療の副作用によくある誤解
6.まとめ:TMS治療は安全性が高く効果を実感しやすい治療法
7.当院のTMS治療の流れ

TMS治療の副作用と危険性

TMS治療は、薬物療法よりも副作用が少ないとされていますが、ゼロではありません
しかし通常、短期間で解消されることが大半です。

以下では、TMS治療の治療中と治療後の副作用を解説していきます。

治療中の副作用

TMS治療の治療中には、以下のような副作用が表れることがあります。

● 頭痛・吐き気
● めまい・耳鳴り
● けいれん

TMS治療では、磁気を使って脳に刺激を与えるため、このような症状が見られる場合があります。
頭痛とめまい・耳鳴りは一時的なもので、治療を継続するうちに軽減されるケースが大半です。

ただし、けいれんは深刻な事態に発展するケースもあります。
事前に医師に症状を伝えたうえで、慎重に治療を受けるか判断しましょう。

治療後の副作用

TMS治療の治療後に表れる副作用には、下記のようなものがあります。

● 頭部の不快感・吐き気
● 顔の違和感
● けいれん

磁場による刺激により、頭部の不快感や吐き気、顔の違和感を催す場合がありますが、一時的なものです。
いずれも回数を重ねるごとに軽減していきます。
けいれんは、前日のアルコール摂取や睡眠不足などを防止すれば、発生確率を抑えられるといわれています。
ただし、症状が長引く場合は医師に相談し、無理なく治療を進めましょう。

TMS治療の特徴と安全な理由

TMS治療は下記の理由から、安全性が高い治療法として注目されています。

● 薬物療法に比べて副作用が少ない
● 症状が改善しやすい
● 身体的負担が少ない
● 効果を実感しやすい
● 再発率が低い

それぞれ詳しく解説します。

薬物療法に比べて副作用が少ない

TMS治療は、脳に直接刺激を与える治療法です。 そのため、薬の副作用を気にする必要がなく、体内に薬物が残留する心配もありません。

TMS治療でも、軽い頭痛などの副作用が表れることがありますが、時間とともに軽減されることが多いです。

症状が改善しやすい

TMS治療は、患者にとって効果を実感しやすい治療法とされています。 とくにうつ病や不安障害の症状が改善しやすく、早期に効果が現れることがあります。 薬物療法では改善が見られない場合でも、TMS治療は症状の軽減に役立つことが多いです。

身体的負担が少ない

TMS治療は1回あたりの治療時間が8〜20分程度と短く、リラックスした状態で受けられるため、体力的な負担も軽減されます。

毎日決まった時間に薬を飲む必要もなく、治療中も普段どおりの生活を送りやすいです。

効果を実感しやすい

TMS治療は、効果を実感しやすいといわれています。 とくにうつ病や不安症状に対しては、比較的短期間で症状の改善が見られることがあり、患者にとっても安心感を得やすいです。

再発率が低い

TMS治療により改善した症状は、再発率が低いといわれています。 薬物療法では薬の服用をやめた結果、再発するケースも少なくありませんが、TMS治療では長期的な症状の安定が期待できます。

再発防止のためには、定期的な経過観察が必要ですが、薬を飲む手間に比べると、治療を続けるハードルも低いです。

TMS治療が向いている人

TMS治療は、下記のような悩みがある方に向いています。

● 薬の副作用がつらい
● 短期間で利用したい
● 薬物療法で効果を実感できなかった

それぞれ詳しく解説します。

薬の副作用がつらい

薬物療法では、眠気や慢性的な体調不良、胃腸の不調などの副作用を伴う場合があります。
自身に合う薬がすぐに見つかるとも限らず、治療そのものが患者の負担になることも珍しくありません。

TMS治療では薬を使わないため、過去に薬の副作用で治療を断念した方でも、安心して受けられます。
TMS治療にも副作用はありますが、てんかんや心疾患など、一部の症状を持っている患者を除けば軽く済む場合が多いです。
薬の副作用が原因で治療を中断するリスクもないため、過去に治療を断念した方でも安心して受けられるでしょう。

短期間で治療したい

TMS治療は、薬物療法や心理療法に比べて短期間で効果を実感しやすいといわれています。
早い方だと、数週間〜数ヶ月程度で症状が改善することもあり、1回あたりの治療時間も短いです。

無理なく通院できるため、日常生活や仕事に支障をきたすことなく、治療を続けられます。
治療の期間を短くしたい、すぐに効果を実感したいなどの考えがある方に、とくにTMS治療は向いています。

薬物療法で効果を実感できなかった


薬物療法は薬の作用で症状の回復を図りますが、TMS治療は脳に直接刺激を与えて、神経回路の活性化や神経伝達物質の分泌を促します。
根本的な原因にアプローチするため、過去に薬が効かなかった方でも、症状の改善が期待できます。
薬物療法で治らなかった、アレルギーや副作用で薬が飲めないなどの悩みを持つ方は、TMS治療を検討してみるとよいでしょう。

TMS治療が向いていない人


TMS治療は強い磁場を使用するため、体の状態によっては受けられない場合があります。
とくに下記のような状態にある場合、医師から断られる可能性が高いです。

● けいれんのリスクがある
● 体内に金属がある
● 妊娠している

これらに当てはまらない場合も医師と話し合い、安全な状態で治療を開始することが大切です。
それぞれ詳しく解説します。

けいれんのリスクがある


TMS治療では、磁場を使用して脳に直接刺激を与えるため、けいれんを引き起こす可能性があります。
そのため、下記のようなけいれんリスクが高い人には向いていません。

● てんかんを持っている
● 心疾患を患っている

身体的に危険な状態になることもあるため、慎重に治療の際は慎重な検討が大切です。
必ず医師に自身の状況や持病を伝え、安全に治療ができる確証を得てから進めましょう。

体内に金属がある


体内に下記のような金属製の医療機器がある場合、TMS治療ができないことがあります。

● ペースメーカー
● 金属製のインプラント
● 人工内耳
● 磁性体クリップ

TMS機器が発する磁場が影響し、機器の不具合や身体的な不調をきたす可能性があるためです。
とくに耳や心臓など、頭部の近くに金属がある場合は、施術は難しいと思っておきましょう。

しかし脚部など頭から遠い位置なら、問題なく治療できるケースもあります。
事前に体内の医療機器の有無を伝え、医師の指示に従いながら治療を進めてください。

妊娠している


TMS治療そのものが、胎児に影響を与えることはほとんどないと考えられています。
しかし、TMS治療の副作用にはけいれんがあるため、妊娠中の治療は控えた方がよいでしょう。
万が一けいれんが起こると、下記のような問題に発展するリスクがあります。

● 転倒
● 母体の呼吸停止
● 胎児の低酸素脳障害

取り返しのつかない事態になりかねないため、妊娠中のTMS治療は医師から断られることが多いです。
一方、授乳中はTMS治療を受けられます。
薬が母乳に移行するリスクがなく、産後うつなどの有効な治療法として知られつつあります。

TMS治療の副作用によくある誤解


TMS治療では、下記のような副作用があると誤解されがちです。

● 偏頭痛の原因になる
● 認知機能に悪影響がある
● 脳に損傷を与える

誤った認識があると、TMS治療を避ける原因になるため、正しい知識を持つことが大切です。
それぞれ詳しく解説します。

偏頭痛の原因になる


TMS治療では、頭痛を伴うことがありますが、多くの場合一時的なものです。
また、治療を重ねるごとに軽減していきます。

もし頭痛が頻発する場合、別の原因である可能性があります。
医師に症状を相談し、適切な処置をしてもらいましょう。

認知機能に悪影響がある


TMS治療で認知機能に悪影響がでるというデータは、確認されていません。

脳に直接刺激を与える印象から、誤解が生まれているようです。
むしろ脳の機能改善を促す効果があり、多くの研究に基づいて認可された安全な治療法です。

脳に損傷を与える


TMS治療が脳に損傷を与えるという報告は、確認されていません。
治療で使用する磁場は、脳の深部に届くことはなく、限られた範囲に影響を与えるだけです。
またTMS機器は安全に設計されているため、正しい方法で行われた治療が脳に物理的な損傷を与えるリスクは限りなく低いと考えられます。

日本精神神経学会も、研究に基づき、TMS治療が電気けいれん療法や抗うつ薬治療よりも優れた治療法である(※1)と発表しています。

※1 参考:令和5年8月(改訂)反復経頭蓋磁気刺激装置適正使用指針|日本精神神経学会

 

まとめ:TMS治療は安全性が高く効果を実感しやすい治療法

TMS治療は、薬物療法などに比べて副作用が少ない、安全性の高い治療法です。
薬を飲む必要がなく、治療期間も短いため、精神的・身体的な負担を最小限に抑えながら治療を受けられます。

磁場で直接脳に刺激を与えて症状の改善を促すため、過去に薬物療法が効かなかった方でも効果を実感できる可能性があります。
また、副作用やアレルギーが原因で薬を服用できない方にもおすすめです。

ただし、TMS治療に副作用がないわけではありません。
心疾患を患っている、妊娠しているなど、持病や体の状態によっては治療を受けられないこともあります。

この記事を参考にTMS治療の副作用を理解し、医師に相談しながら治療を検討してください。

当院のTMS治療の流れ

当院では下記の流れで、TMS治療を行っております。

1. 心理検査や問診
2. 刺激部位、刺激強度の設定
3. 施術開始
4. 週1回程度の診察

TMS治療は、副作用が少ない治療法です。
理由を事前にご説明したうえで治療を開始するため、過去に薬物療法が合わなかった方でも、安心して通っていただけます。
TMS治療を行えば、うつ病や不安障害などの症状改善が期待できます。
精神の不調にお悩みの方は、一度治療を検討してみてはいかがでしょうか。

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