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パニック障害の人に言ってはいけない言葉は?寄り添うポイントも紹介

[2024.05.30]

「パニック障害の人に言ってはいけない言葉は?」
「パニック障害を持つ人を上手くサポートしてあげるためのポイントとは?」
「パニックになった際の対処法を知りたい」

名称のわかりやすさにより知名度は高いものの、正しい理解度はまだまだであるパニック障害。

本記事では、パニック障害に関する冒頭の疑問について、詳しく解説していきます。
パニック障害に悩む方やクリニックの受診を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

1.パニック障害とは
2.パニック障害になりやすい人の特徴
3.パニック障害を持つ人に言ってはいけない言葉
4.パニック障害を持つ人を上手くサポートしてあげるためのポイント
5.パニックになった際の対処法
6.パニック障害の治療法
7.パニック障害の人に言ってはいけない言葉には安直な共感も含まれる

パニック障害とは

パニック障害とは、不安症に分類される精神疾患の一種です。

突然生じる急激な動悸・発汗・息苦しさ・震えなどの「パニック発作」が主症状です。

また、いつ発作が起こるかわからないため、発作の再発を恐れる「予期不安」も症状として挙げられます。

このため、発作が起こっていなくとも、雑踏を恐れ外出が困難になる「広場恐怖」も見られるケースがあります。

パニック発作に対しては薬物療法が主な援助方法です。

ただし、いつ発作が起こるかわからない不安症状や、雑踏を恐れ外出が困難になってしまう症状に対しては、行動療法や認知行動療法が行われます。

複合的な援助が必要といえるでしょう。

パニック障害になりやすい人の特徴

次に、パニック障害になりやすい人の特徴を見ていきましょう。

主な特徴としては、以下の4つが挙げられます。

  • 繊細・感受性が豊か
  • 完璧主義
  • ストレスにさらされている
  • 遺伝

それぞれ解説していきますが、これらはあくまで「なりやすい」という傾向です。

以上の特徴を持っているから精神的に未熟ということは決してないので、それを踏まえて見ていってください。

繊細・感受性が豊か

繊細・感受性が豊かな人は、パニック障害になりやすい傾向があります。
当事者は日常のストレスや外部の刺激に敏感であり、感情を強く受け止める傾向があります。
その結果、小さな出来事でも過剰に不安や恐怖を感じ、パニック症状が引き起こされることがあるのです。

また、過去のトラウマや心理的な負担も感受性に関連しており、これらがパニック障害の発症につながることもあります。

繊細な人々は自己批判的であり、完璧主義やコントロールへの願望が強いため、不安が増幅されパニック症状が起こりやすくなるため、治療では感情の調整やストレス管理法が重要なアプローチとなります。

完璧主義

完璧主義は、パニック障害になりやすい人の特徴のひとつです。

完璧主義の人は、常に自分自身に高い基準を課し、失敗や不完全さを許容できません。
このような思考パターンは過度なストレスを引き起こし、パニック症状が発生しやすくなります。
そこには、常に不安や心配が存在しており、失敗への恐れやコントロールの欲求が強く、緊張感が漂います。

さらに、完璧主義者は自己評価が厳しく、自身の目標に対して過度のプレッシャーをかける傾向も。

パニック障害の治療では、完璧主義を緩和し、自己受容や柔軟性を促すアプローチも重要です。

ストレスにさらされている

ストレスにさらされている人も、仕事や学校、人間関係などの日常のストレス要因によって、過剰な不安や恐怖を感じ、パニック症状の発生を引き起こす可能性があります。

また、長期間続く過度のストレスは身体的・心理的なバランスを乱しかねません。
ストレス管理やリラックス法の実践など、ストレスを軽減する方法を取り入れることが重要です。

こちらの記事ではストレスを感じる仕組みやストレス解消法をくわしく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
自分に合ったストレス解消法、持ってる?忙しくても実践できる方法

遺伝

パニック障害の発症には遺伝要因が関与しているという学説もあります。

遺伝的な要素は、個人がパニック障害を発症する確率を高めたり、症状の重症度を増大させる可能性があるとされています。

パニック障害が脳の疾患である以上、遺伝が関係していることはそこまで不思議ではないでしょう。

ただ、家族にパニック障害を持つ人がいる場合、たしかに自分自身も発症しやすくなる可能性があるわけですが、遺伝的な要素だけではなく、環境要因もパニック障害の発症に影響を与えることも覚えておく必要があります。

パニック障害を持つ人に言ってはいけない言葉

ここからは、パニック障害を持つ人に言ってはいけない言葉を、例を交えながら紹介していきます。
以下を参考に、接してみてください。

  • 否定:「病は気からだよ」「心配しすぎだよ」など
  • 決めつけ:「発作なんて演技でしょ」「踏ん張れば大丈夫だよ」など
  • 安直な励まし・共感:「辛いのわかるよ」「すぐ良くなるよ」など

善意から出た言葉でも、当事者を追い込んでいるかもしれません。

根性論ではどうにもならないことを理解しつつ、本人の気持ちは理解しきれないことを念頭に置いて、寄り添うことが大切です。

パニック障害を持つ人を上手くサポートしてあげるためのポイント

パニック障害を持つ人をサポートするためのポイントはいくつかあります。

まず「深堀りし過ぎず、距離感を意識しながら、ただ話を聞いてあげること」が重要です。
当事者が話したいことや感じていることを尊重し、聞き手としてサポートすることが大切です。

また、病状や状態を直接的に聞くのではなく「睡眠が取れているか」など「間接的に病状を気にかけてあげる」ことも効果的といえます。
当事者の健康状態や日常生活のサポートが必要な部分を察知し、必要な支援ができるでしょう。

ただし、個人のプライバシーや距離感には注意が必要です。

当事者の意図やニーズを尊重し、適切な距離感を保ちながらサポートするよう心掛けましょう。

全般的にいえることは、理解と共感を持ちながら、当事者のペースや要求に合わせて支援をすることが効果的ということです。

パニックになった際の対処法

ここからは、パニックになった際の対処法を解説していきます。
ここでは、以下の4つの方法を紹介します。

  • 軍隊式の呼吸法を実践する
  • 副交感神経を優位にするツボを押す
  • 常備している市販の漢方・ドリンクを飲む
  • CBDを吸引する

それぞれ確認してください。

軍隊式の呼吸法を実践する

軍隊式の呼吸法」は、パニック発作時に効果的な対処法です。

この方法では、吸う時間よりも長くかけてゆっくりと息を吐く腹式呼吸を行います。
吸っている間は、腹部を膨らませてゆっくりと息を吸い込みましょう。
そして吐く際には吸った時間の2倍の長さかけて、ゆっくりと息を吐き出します。

この方法によって、副交感神経が活性化され、ストレスと緊張が劇的に軽減されることが実証されています。

これにより、パニック症状を和らげることができ、冷静さを取り戻しやすくなるでしょう。

副交感神経を優位にするツボを押す

パニック時の対処法のひとつは「副交感神経を優位にするツボを押す」ことです。

具体的には、労宮(ろうきゅう)と神門(しんもん)という2つのツボが挙げられます。
これらのツボを押すことで、副交感神経の活性化を促し、リラックス状態を促す効果があるのです。
労宮は手のひらのくぼみ、中指と薬指から続く骨の間にあり、神門は手の付け根のくぼみ、小指側にあります。

指圧やマッサージなどでこれらのツボを刺激することで、深い呼吸や心拍数の調節、緊張の緩和が期待できるでしょう。

ただし、自己判断でツボを押す前に適切な方法や場所を確認し、安全に行うことが大切です。

常備している市販の漢方・ドリンクを飲む

パニック時の対処法のひとつは「常備している市販の漢方・ドリンクを飲む」ことです。

具体的な例としては、緊張をやわらげる効果がある半夏厚朴湯や、テアニンの豊富な緑茶、そして養命酒が挙げられます。

半夏厚朴湯は、中医学でストレスや緊張を軽減する作用があり、漢方薬局やドラッグストアで購入できます。

緑茶に含まれるテアニンは、リラックス効果や集中力の向上を促すとされ、精神的な安定感をもたらすことで知られています。

また、養命酒はリラックス効果や体力回復効果がある伝統的な漢方のブレンドです。

これらの漢方やドリンクは、体調や個人の状況によって効果に差がありますが、安心感やリラックス効果を感じる人も多くいます。

ただし、飲む際は使用方法や服用量を守り、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

CBDを吸引する

パニック発作時の対処法のひとつには、CBD(カンナビジオール)の摂取が挙げられます。

CBDは植物の麻に含まれる植物性成分であり、抗不安・リラックス作用があります。

WHO(世界保健機関)もその効果を推奨していることから、その有用性は信頼できるでしょう。

CBDの摂取は吸引や経口摂取など複数の方法があります。
吸引すると効果がすぐに現れ、不安症状の緩和に役立つでしょう。

CBD製品はオンラインのショッピングサイトで手軽に手に入れることができますが、CBDの効果や使用方法は個人差があるため、専門家と相談したうえでの購入・使用をおすすめします。

パニック障害の治療法

パニック障害の治療法としては、すべからくクリニックでの治療を徹底すべきです。

基本的には「薬物治療」と「行動療法(認知行動療法)」が行われます。

薬物治療では、抗不安薬や抗うつ薬が一般的に使用されます。
これらの薬は症状の軽減や予防に効果があり、わかりやすくいえば「治す」というよりも「治しやすくする」「症状を抑える」という側面が強い方法です。

行動療法では、パニック発作が起きるトリガーや思考パターンを特定し、それに対する行動や思考を変えることを目指します。
なかでも認知行動療法では、思考を整えるトレーニングを行い、不安を減少させる技術を身につけます。

ストレスに対する耐性を高めるためのトレーニングが行われることも多く、これら治療法を、パニック発作の状況や深度にあわせて複合的に採用するのです。

パニック障害の人に言ってはいけない言葉には安直な共感も含まれる

今回は、パニック障害の人に対して言ってはいけない言葉について解説してきました。

これには、安直な共感も含まれます。

パニック障害は一般的な不安とは異なり、深刻な症状を引き起こす可能性がある疾患です。

安直な共感は、問題解決につながらず、相手の症状を軽視してしまうおそれがあるでしょう。

パニック障害の人に接する際には、適切なサポートや理解が重要であり、真摯な受け止め方が必要です。

パニック障害の治療は赤羽すずらんメンタルクリニック

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