パニック障害の原因とは?症状を引き起こす要因を知ろう
突然、動悸や息苦しさに襲われた経験はありませんか?
何の前触れもなく発生するめまいや吐き気、手足の震え。これらの症状が日常生活に影響を及ぼしているなら、それは「パニック障害」のサインかもしれません。
発作が起こると、自分ではコントロールできず、まるで命の危険を感じるような恐怖に包まれることも。
さらに、次にいつ発作が起こるかわからない不安から、外出するのが怖くなってしまうこともあります。
しかし、パニック障害は適切な治療を受けることで改善が可能な病気です。
本記事では、パニック障害の原因について詳しく解説します。
なぜ発作が起こるのか、そのメカニズムを知ることで、不安を和らげるヒントが見つかるかもしれません。
パニック障害に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.パニック障害は脳内ホルモンの乱れによって引き起こされる2.パニック障害を引き起こす原因
3.パニック発作の原因:ストレスなど何気ない原因
4.予期不安や広場恐怖:経験からくる恐怖感が原因
5.パニック障害は適切な治療で治すことができる
パニック障害の症状
パニック障害は、以下のような症状を伴うパニック発作が1か月のうち数回以上みられる場合に医師によって診断されます。
- 動悸や心拍数の増加(心臓が激しく鼓動する)
- 異常な発汗(汗が大量に出る)
- 手足や全身の震え
- 息切れや呼吸のしづらさ
- 窒息感(息が詰まるような感覚)
- 胸の痛みや圧迫感
- 吐き気や腹部の不快感
- めまいやふらつき、意識が遠のく感じ
- 現実感の喪失(周囲の状況が現実ではないように感じる)
- 自己の喪失感(自分が自分でないように感じる)
- 制御不能の恐怖(気が狂ってしまうのではないかという不安)
- 死の恐怖(このまま命を失うのではないかという強い恐怖)
- 感覚の異常(しびれやピリピリとした感覚)
- 温度感覚の異常(極端に冷たく感じたり、異常に火照る感じがする)
このような症状が繰り返し起こることで、発作がいつ起こるかわからないという不安が生じます。
さらに発作を経験した場所や状況を避けるようになることで、日常生活が制限されてしまいます。
参考:不安障害|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省
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パニック障害は脳内ホルモンの乱れによって引き起こされる
最近の研究によると、パニック障害は脳内神経伝達物質、つまり脳内ホルモンのバランスが乱れることで起こることがわかってきました。
主に、セロトニンとノルアドレナリンという脳内神経伝達物質が関係しているとされています。
セロトニンは、脳内神経伝達物質の情報をコントロールするもので、精神状態を安定させる働きがあります。
一方、ノルアドレナリンは恐怖感や不安を引き起こし、心拍数や血圧を上げる働きがあります。
これら2つのバランスが崩れることで、パニック状態に陥るというのが大きな原因です。
パニック障害を引き起こす原因
では、脳内ホルモンはどのようなときに乱れ、パニック障害を引き起こすのでしょうか。
パニック障害にはパニック発作、予期不安、広場恐怖という3つの主な症状がありますので、ここでは症状ごとの原因について見ていきます。
パニック発作の原因:ストレスなど何気ない原因
パニック発作とは状況に関わらず起きる発作のことです。
ストレスや過労、寝不足などな何気ないことが原因で発作を起こします。
発作自体は誰でも起る可能性があり、「パニック発作=パニック障害」ではありません。
パニック障害は、このパニック発作からスタートすることが多いとされています。
パニック発作への不安感が1ヶ月以上頭から離れない場合や、不安感が原因で1ヶ月以内に再び発作を起こしてしまうと、パニック障害になってしまう可能性が高いです。
少しでも思い当たることがある人は、早めに専門機関へ受診しましょう。
予期不安や広場恐怖:経験からくる恐怖感が原因
パニック発作を繰り返すと「予期不安」や「広場恐怖」という症状がでるようになります。
「予期不安」とは、再度パニック発作を感じることへの恐怖感、あるいは発作の予兆に対して不安になることです。
「広場恐怖」とは、発作への不安から、家から離れた場所や人の多い場所に行くことに恐怖感を覚えるようになることで、外出困難になったり電車に乗れなくなったりなど生活に支障がでるようになります。
一般的にパニック障害は、パニック発作にはじまり予期不安そして広場恐怖へと重症化する傾向にあります。
このように、症状によって原因が異なることもパニック発作の特徴です。
こちらの記事では、パニック障害における訪問診療について、そのメリットやタイミングなどを解説しています。あわせてぜひご覧ください。
パニック障害は適切な治療で治すことができる
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、パニック障害の原因ついてご理解いただけたと思います。
パニック障害は、原因を知ることが改善への一歩となります。パニック障害について悩んでいる人は、お気軽にご相談ください。
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