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高校生が不登校になる原因は?理由を知って適切な対処を

[2021.11.03]

 

誰でもなり得る可能性のある不登校。 とくに高校生は、中学校から高校へ進学するという環境の変化が起こり、大学受験・就職活動など人生を大きく左右する時期でもあり、そんな事象も不登校の原因になり得ます。 また、不登校になる要因が小学生や中学生と異なる部分も多く、学校や家庭など複数の要因が複雑に組み合わさって引き起こされるというのも、高校生の不登校の特徴です。 対処が不十分だと不登校を繰り返したり、大学生や社会人になったあとで引きこもりになったりする恐れがあるため、丁寧に原因を把握して対処することが必要です。 この記事では、不登校にお悩みの高校生の保護者の方へ向けて、高校生が不登校になる理由についてご紹介します。

高校生の不登校

文部科学省が令和元年度に行った「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、令和元年度における高校生の不登校は全国で50,100人いることがわかりました。 これは全国の高校生の約1.6%に当たり、およそ60人に1人が不登校状態ということです。 また、不登校生徒のうち中途退学に至った人は11,210人で、不登校生徒の約4.5人に1人が退学しています。 このように高校生での不登校は小中学生のときと違い、学校に行かなければ進級できず退学に至る可能性があるため、早期対応が重要です。

高校1年生の不登校の要因

高校生の不登校の要因はさまざまあり、本人が置かれている環境や年齢でも大きく変わります。 ここからは学年別に不登校の要因を説明します。

環境の変化

高校に入学する15~16歳は自尊心が強く、繊細な時期です。 この時期に学校の雰囲気に馴染めなかったり、クラスメイトとうまく人間関係を築けなかったりなど、環境の変化が起こることが要因の一つになる可能性があります。

非義務教育

小中学校とは違い、高校は義務教育ではなくなるので、自らの意志で考え行動し、選択をする必要があります。 しかし現代では高校へ進学することが当たり前になり、この当たり前の中で、「勉強が嫌い」「もう働きたい」「学校に行く意味が見いだせない」などといった想いが芽生えると、不登校に陥りやすくなります。

学業不振

中学生のときにはなかった新たな教科が加わり、学習内容も一段と難しくなる高校生の勉強。 以前は勉強が得意だったのに、高校生になり学業で躓いてしまい、勉強に対する自信がなくなることもきっかけの一つです。

高校2年生の不登校の要因

次に、高校2年生の要因を見ていきましょう。

高校生活の理想と現実のギャップ

2年生になると高校生活の現実をほぼ理解し、自分が高校生活に思い描いていた理想とギャップから「もう高校に行く意味がない」と考え、不登校になってしまうことがあります。

将来に対する漠然とした不安

多くの高校では、2年生で文系か理系かの選択を行うでしょう。 この選択のときに将来や進路を考えることになりますが、将来に対する漠然とした不安を抱くことが不登校の要因になることも。

高校3年生の不登校の要因

最後に、高校3年生の不登校理由について見ていきます。

進路選択に対する不安

高校3年生は本格的に進路選択をする年です。 自分が選んだ進路に対して「本当にこの進路でよかったのか」と疑問が心に残り、不安が拭いきれなかった場合や、自分自身のアイデンティティが見つからないことで不登校になることも少なくありません。

大学受験などへのプレッシャー

高校3年生にとって大学受験は、人生を左右すると言っても過言ではない重要なイベント。 勉強が思うように進まないと「受験から逃げ出したい」という心理状態に陥り、不登校になってしまうことがあります。

不登校の高校生への働きかけはどうする?

不登校への対処に焦りは禁物ですが、上記で触れたように高校生の不登校は、進学やその後の人生に大きな影響を与える可能性があります。 とは言え、不登校の要因は複雑で、家庭の対処だけでは解消が難しいこともあるでしょう。 学校や公的・民間の支援機関、場合によっては心療内科などの医療機関などに相談しながら、本人が自信を取り戻せるよう、少しずつ働きかけることが大切です。


こちらの記事では、症状別に心療内科に行くかどうかの判断基準や行くメリットについて解説しています。あわせてぜひご覧ください。
症状別に知りたい、心療内科に行くべき目安は?

高校生の不登校は専門機関へ相談しよう

いかがでしたでしょうか? この記事を読んでいただくことで、高校生が不登校になる理由がご理解いただけたと思います。 繊細な高校生の時期だからこそ、専門機関に頼りつつ、本人がベストな選択をできるようサポートをしてあげましょう。

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