幻聴の症状にはどんなものがある?聞こえる声や音で種類が異なる
幻聴は、精神的な病にかかっていることが理由で発症している例が多く、行動や感情を左右されるのが典型的な症状です。 まわりに人がいないのに話し声や命令してくる声がするなど…症状は人それぞれ違います。 聞こえるのが消極的な気分になってしまうような内容で、そのせいでストレスを感じたり、ひどく落ち込んだりしてしまうなら、幻聴の可能性も否定できません。
本記事では、現実には聞こえているはずのない声や音が聞こえてしまう、幻聴の症状を解説していきます。 精神科の病気を患っている方や、強いストレスを感じていて気になる症状がある方は、ぜひこの記事をご覧ください。
幻聴とは?
幻聴は、心の病や薬物の使用などが引き金となって発症する可能性が高い、幻覚の一種です。 まわりに人がいないのに声や音が自分だけに聞こえるのが幻聴の症状で、心に悪影響を及ぼしてしまうものもあります。 症状がひどいと、その声に言われるままに行動したり、強い不安を感じたりするようになってしまいます。
幻聴の症状
幻聴には、多種多様な症状があるので、典型的な症例をチェックしていきましょう。
幻聴の種類
幻聴が発症する状況は人によって異なりますが、症状には次のようなパターンがあります。
- 要素性
- 複雑性
- 言語性
言語ではない音が聞こえるのが要素性と複雑性で、なかでもベルが鳴るように一律で聞こえてくるのが要素性です。 複雑性は、その名の通り、音楽のようにいくつかの音が混ざって聞こえてくるのが特徴です。 一方、言語性は話し声などが聞こえる幻聴で、内容によってさらに細かく分類されているので、次の項目で、詳細を解説します。
言語性幻聴の種類
言語性幻聴も3つのパターンに区分することができます。種類は次の通りです。
- 対話性
- 注釈性
- 命令性
対話性は、2人以上の会話が聞こえたり、話しかけられたと感じる気がする症状です。 この症状は、問いかけに応えるように独り言を言ったり、笑ったりしているようにみえることもあるため、会話性とも呼ばれます。 注釈性は、自分の言動を解説するような内容なので、症状がある人は、常に監視されているような気がするようです。 命令性で聞こえる内容は、自分に対する命令や侮辱が多く、自傷を命令された気がして、実際に自分を傷つけてしまう人もいるようです。 こういった言語性は、心の悩みに関わる病気を抱えている人に症状が出る可能性が高いです。
幻聴の症状とは異なるもの
幻聴かそうでないかを見極めるには、聞こえている内容が心にどんな影響を及ぼしているかを考えてみることが重要です。 不安や恐怖などを感じたり、行動が左右されたりするようであれば、幻聴の可能性があります。
しかし、たとえば次のようなときは、幻聴の可能性が低いです。 強い眠気を感じて寝ぼけているときに声が聞こえてきたのなら、夢をみていたと考えられます。 また、悩みごとをしているときに「こう言われた気がする」と感じたことがある人もいると思いますが、それも幻聴ではありません。 どんな状況で症状があったのか、心にどんな影響があったかが、幻聴かそうでないかを見極めるひとつの鍵となるでしょう。
幻聴が引き起こす2次症状
幻聴が聞こえること自体も悩ましいですが、幻聴によって引き起こされる2次症状で生活のしにくさを感じてしまうケースもあります。 考えられるケースとして、以下の症状が挙げられます。
- 勉強や仕事への弊害
- 周囲の誤解
- 症状の悪化
幻聴によって話し声や音が聞こえてくると、混乱して勉強や仕事に集中できなくなってしまいます。 特に否定的な内容だと、余計に混乱してしまうでしょう。 また、周りの人から誤解される危険性もあります。 相手がいないのに急に対話し始めると、「あの人は誰と話しているのだろう?」「ちょっと変わった人だな」という認識が植え付けられてしまうかもしれません。 さらに、幻聴によって、現実と幻聴の区別がつきにくくなってしまう恐れもあります。 ときには「自分の身が危険にさらされている」と思い込んでしまい、妄想に発展してしまうことも。 「誰かに後をつけられている」「みんなに嫌われている」といった、マイナスのイメージが膨らんでしまうのです。 では、幻聴が聞こえてきたらどうすればいいでしょうか? 次で説明します。
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幻聴が起こったらどうしたらいい?
幻聴は、疲労が溜まっている、睡眠不足、不安感が強いときなどに症状が現れやすいです。 まずは、ゆっくり休息をとって心身共にリフレッシュできる時間を設けてみましょう。
また、幻聴が聞こえてきたときには、「これは幻聴だ」と自分に言い聞かせることが大切です。 改めて認識することで、不安を小さくする狙いがあります。 幻聴だと認識することと併せて、幻聴に反応しないようにしましょう。 聞こえてくる話し声や音に反応してしまうと、症状がエスカレートしてしまう恐れもあるのです。 幻聴が気になってしまうときには、ほかのことで気を紛らわすのもひとつの手です。 テレビを見たり、音楽を聴いたり、外出したりと気分転換を試みてみましょう。 個人差があるので、自分にとって効果的な方法を見つけてみてください。
そして、重要なのは、症状が現れたらなるべく早めに病院を受診することです。 心身の疲れや不安が原因ではなく、統合失調症や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、認知症などの病気が関係しているケースもあります。 原因に合わせて専門的な治療をすることで、症状の緩和にもつながるでしょう。
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なぜ幻聴は生じるのか
今回の記事では幻聴の症状についてご説明いたしました。 幻聴を生じる4つの原因とは?一人で悩まず早めに受診しようこちらの記事では幻聴の原因についてご説明しておりますので、合わせてご覧ください。
幻聴の症状は人それぞれ違う
いかがでしたでしょうか? この記事を読んでいただくことで、幻聴の症状についてご理解いただけたと思います。 幻聴は、それぞれの状況や心の状態などで症状が異なります。 心に関わる病にかかっているせいで発症している可能性もあるので、気になる症状がみられるときは、病院を受診してみると安心です。
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