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冬季うつの特徴をチェック!普通のうつ症状との違いは?

[2021.04.30]

 

 

秋から冬の間に、さまざまなうつ症状を引き起こす冬季うつは、季節性うつやウインターブルーとも呼ばれています。 日照時間が少なくなると発症リスクが高まるため、10月から11月にかけてうつ症状がひどくなり、3月頃には自然と緩和していく傾向があるようです。 男性よりも女性の方に症状があらわれやすく、一度発症すると季節が巡るたびに繰り返すともいわれているため、適切な対処をすることが大切になります。

 

この記事では、冬季うつの症状にはどのような特徴があるのか、寒くなると気分の落ち込みが激しくなる方や、冬場になると心身の調子が崩れてしまうとお悩みの方に向けて、冬季うつの特徴や対処法、どんな人がなりやすいかについて解説します。

 

 

冬季うつ 特徴1. 気分が落ち込み、倦怠感に襲われる抑うつ症状がある

冬季うつの症状には、気分の落ち込みが激しく、何をしても楽しめないといった症状が挙げられます。 ほかにも、疲労感や倦怠感に襲われて、身体を動かしたり新しいことを始めたりすることが億劫になる人も多いようです。 以前は楽しいと感じていた物事や事柄に対しても、何も感じなくなる場合、ひどい抑うつ症状が出ていると考えられます。 これらは、冬季うつに限らず、気分障害のひとつといわれる双極性障害をはじめ、ほかのうつ病にも当てはまる症状です。 冬季うつの症状には、さまざまな精神疾患と似たような症状があらわれるため、判断が難しい場合もあり、冬場にうつ症状が重くなったからといって、必ずしも冬季うつであるとは限りません。 症状が悪化する前の段階で、専門医へ受診をすることをおすすめします。

 

冬季うつ 特徴2. 過食がひどくなり、炭水化物や糖分を過剰に摂取してしまう

さまざまな精神疾患と同じような症状があらわれる冬季うつですが、食欲が減退するのではなく、過食に走ってしまうという特徴が見られます。 なぜ過食に陥るのか、詳しい原因は解明されていませんが、かつて人類が冬眠前に食糧を蓄えて備えていた習性と関係があるかもしれないといわれています。 冬季うつの場合、ただ食欲が増すだけでなく、炭水化物や糖分ばかり欲して、食事のバランスが偏ることも多いようです。 一般的に寒い季節は、食欲が失せがちな夏場と比較すると、食べ物が美味しく感じられ、食欲が増進する人も多いでしょう。 しかし、気分の落ち込みが激しく無気力であるにもかかわらず、食欲だけが旺盛な場合は要注意かもしれません。 うつ状態で、なおかつ過食気味だと自覚した場合は、早めに専門医にかかるようにしましょう。

 

冬季うつ 特徴3. 眠気がひどく、ずっと寝てばかりいる

冬季うつの場合、一般的なうつ症状と少し異なり、眠気がひどく日中寝てばかりいるケースもあるといわれています。 冬場は、なかなか暖かな布団から出られず、睡眠時間が長くなる人も多いかもしれませんが、どれだけ長時間眠っても眠気が取れない場合は、注意が必要です。 たくさん眠ってもスッキリと目覚めることが出来ず、気力の低下や激しい倦怠感に見舞われる場合は、冬季うつの可能性があります。 日中寝てばかりいると、日差しを浴びる時間がさらに短くなるため、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が不足して、身体に不調が生じやすくなります。 生活のリズムが乱れることで、さらに症状が悪化することもあるため、なるべく昼間に外へ出て身体を動かすことを心がけましょう。 睡眠時間が異常に長くなり、日中起きているのがきついと感じた場合は、メンタルクリニックへ早めに相談することをおすすめします。

しかし、眠気でメンタルクリニックに行ってもいいのかと悩んでしまっていませんか?
症状別に知りたい、心療内科に行くべき目安は?こちらの記事では症状別に心療内科に行くかどうかの判断基準や、行くメリットをまとめています。ぜひ参考にしてください。

 

過食や過眠の症状があるときは冬季うつの可能性あり

冬季うつの特徴にはどのような症状があるのか、ご理解いただけたと思います。 冬場に鬱々とした状態に陥り、過食や過眠といった症状が顕著にあらわれた場合は、冬季うつである可能性があります。 症状を繰り返さないためにも、冬季うつかもしれないと思ったら専門医へ早めに相談してください。

ここからは、冬季うつになりやすいのはどんな人か、そして冬季うつの対処法について見ていきます。

 

どんな人が冬季うつになりやすい?

冬季うつは20歳前後から発症する人が出始め、男性よりも女性の方が3倍程度多いと言われています。

性別に加えて居住地も大きく関わっているとされ、日照時間が短く緯度の高い北国で発症率が高いことが分かってきました。また、日照時間のみならず日照率も発症に関係していると言われています。実際に、天気が良いと気分が晴れ、悪いと気分が落ち込みがちになるというデータがあり、天候次第で脳内のセロトニン(神経伝達物質)が変化するとされています。このデータのように気分が天候に左右されるのは、冬季うつを発症しやすい人の特徴です。また冬季うつの人は、冬になると長時間睡眠ホルモンが分泌。睡眠のリズムが乱れ、脳内のセロトニンが低くなってしまう体質を持っているという研究があります。

光に対して感受性を強く持つ体質、つまり季節の変化に対して繊細に反応する人ほど冬季うつになりやすいと言えるのです。

 

冬季うつの対処法

冬季うつにはどのように対処すればよいのでしょうか。方法について、項目に分けて見ていきます。

 

方法1:日光に当たるようにする

日光に多く当たることは、冬季うつの改善に効果的です。

ドーパミンが分泌される運動、例えばウォーキングを習慣として取り入れるのが良いでしょう。また、日が短い冬に日光に当たる時間を確保するのが難しいという場合には、自宅や仕事をする場所を明るくするだけでも効果があります。

 

方法2:栄養バランスの良い食事を摂る

セロトニンの不足が冬季うつの原因のひとつです。

セロトニンとは抗ストレスホルモンといわれる神経伝達物質で、日常のイライラや不安などを軽減させる効果があります。セロトニンは、日本人が過食しがちなごはんやパン、麵などを代表とする炭水化物では生成されないため、栄養バランスを考慮した食事が大切です。

セロトニンの材料であるトリプトファンを含むアミノ酸は、肉や魚に多く含まれているため、積極的に食べるようにしましょう。さらにアミノ酸の吸収を促すビタミンやミネラルを含む、フルーツや緑黄色野菜の摂取も大切です。

実は、セロトニンの生成に必要なトリプトファンを含むアミノ酸は、食事でしか摂ることができない栄養素なので、栄養バランスと食べる量を考慮した食事を心がけましょう。

 

方法3:規則的な生活を心がける

体内時計が乱れてしまうことは、冬季うつの大きな原因のひとつ。

明るい時間が短い冬は、睡眠のリズムも乱れがちになってしまいます。寝る時間はもちろん、起きる時間もおおよそ決めて睡眠リズムを整えましょう。また、先述したセロトニンは精神的な安定をもたらす効果もあるため、良質な睡眠をサポートする役割もあります。食事と睡眠は密接な関係性である事がよくわかりますね。

 

方法4:やるべきことを整理する

いわゆる「やることリスト」を作り、やるべきことを可視化して整理しましょう。

やるべきことがあふれてしまうと、気分が塞ぎこみがちになるばかりか、どれから手をつけていいのかわからなくなり、ストレスもたまってしまいます。手帳やメモ帳、スマホのアプリなどにやるべきことを書き留める事で、頭の中であれこれ考えず、憂うつな気分や落ち込んだ気分が軽減されるのです。

 

方法5:自分の気持ちを話せる場所を見つける

冬季うつについてひとりで思い悩んでいると、落ち込んでいる気持ちに拍車がかかってしまいます。

そのため、自分の素直な気持ちを話せる人や場所を見つけておくことも効果的。
身近な人にはなかなか話しづらいと感じている場合には、うつ病のサポートグループを利用するのも1つの方法です。

 

こちらの記事では、心療内科では初診のときに何を話すのかについて、わかりやすく解説しています。心療内科では初診のときに何を話すの?具体的な内容とはこちらもあわせてご覧ください。

 

なぜ季節とうつ病が関係しているのか

今回の記事では、冬季うつの特徴についてご説明致しました。ではなぜ季節とうつ病が関係しているのか、季節の変わり目はうつに注意!なりやすい理由とは?こちらの記事にて記載しておりますので、是非参考にしてみてください。

 

当院は駅から約1分で着く女性医師の心療内科です。

うつ病でお悩みの方は赤羽すずらんメンタルクリニックへぜひ一度ご相談ください。

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