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休日ずっと寝てしまう際に疑われる病気とは?原因や対策も解説

[2025.05.15]

休日にずっと寝てしまうと病気ではないかと、不安に感じる方は少なくありません。

病気の特徴や症状を知ることで、休日に感じる過度な眠気の原因を特定できます。

この記事では、休日ずっと寝てしまう際に疑われる病気を解説します。

病気以外の原因や対策もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

目次

1.休日ずっと寝てしまう際に疑われる病気の種類
2.休日ずっと寝てしまう人の病気以外の原因
3.休日ずっと寝てしまうのを防ぐ対策3つ
4.まとめ

休日ずっと寝てしまう際に疑われる病気の種類

休日ずっと寝てしまう際に疑われる病気には、以下のような種類があります。

● 過眠症
● うつ病などの精神疾患
● 睡眠時無呼吸症候群
● 甲状腺機能低下症
● パーキンソン病
● アルツハイマー病

どのような病気の可能性があるのか見ていきましょう。

過眠症

十分な睡眠を確保しているにも関わらず、休日にずっと寝てしまうほど強い眠気のある場合は、過眠症が疑われます

過眠症のおもな種類は、以下のとおりです。

● ナルコレプシー
● 特発性過眠症
● 反復性過眠症
● 中枢性過眠症

日中に強い眠気を感じる、日常生活に支障をきたしていると場合は、精神科や心療内科に相談してみましょう。

精神疾患

精神疾患が原因で、過眠を引き起こす場合があります。

精神疾患のおもな種類は、以下のとおりです。

● うつ病
● 季節性感情障害
● 双極性障害
● 統合失調症

発症原因とされるノルアドレナリンやセロトニンの働きが低下すると、レム睡眠が優先されます。

レム睡眠の出現頻度が増えると深い眠りにつけなくなり、日中にも強い眠気を感じるようになるのです。

睡眠時無呼吸症候群

寝ている最中に呼吸が止まる無呼吸状態が発生すると、眠りが浅くなります。

睡眠時無呼吸症候群は自覚症状がなく、気づきにくいのが特徴です。

以下のような症状のある方は、無呼吸症候群の可能性を疑いましょう。

● 十分寝ているはずなのに疲労感がとれない
● 息苦しさを感じて目が覚めたことがある
● 寝起きに頭痛が起こるときがある
● 夜中に何度も起きる
● 家族にいびきや無呼吸を指摘されたことがある

上記の項目をチェックし、いくつか当てはまる場合は、専門の医療機関へ相談することをおすすめします。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの不足により、さまざまな症状を引き起こします。

日中の強い眠気や夜間の長時間睡眠など、エネルギー不足を補うために、体の自然な反応として現れます。

また、夜中に関節痛や筋肉痛を感じることがあり、この不快感が睡眠の質を低下させ、日中の過度な眠気を引き起こすのです。

パーキンソン病

パーキンソン病も、睡眠障害を引き起こす病気として知られています。

日中に眠気を感じる方が多く、食事や仕事に影響するケースもあるようです。

手足のふるえ、歯磨きが難しいと感じるなど、日常生活における動作に違和感を感じた際は、脳神経内科医を受診しましょう。

アルツハイマー病

アルツハイマー病は、夜間にメラトニンの分泌が減少することで睡眠の質が落ちるため、睡眠障害を引き起こします。

睡眠の質の低下により、日中の強い眠気や不眠といった症状が現れます。

初期症状には、物忘れがひどくなることや、数分前の出来事が思い出せないなどの記憶障害が代表的です。

休日ずっと寝てしまう人の病気以外の原因

休日ずっと寝てしまう人の病気以外の原因は、おもに以下のケースが考えられます。

● 年齢や体質によるもの
● 睡眠不足
● 疲労の蓄積
● 外傷
● 薬やアルコール
● 月経前症候群(PMS)や更年期障害

一日中寝てしまうと気になる方も、原因を探ることで対策を講じることができます。

年齢や体質によるもの

成人になっても10時間以上の睡眠が必要な体質の人のことを、長時間睡眠者と呼びます。

ロングスリーパーとも言われ、一般の人より長めに睡眠時間を必要とします。

また、年齢によって必要な睡眠時間は異なるため、以下の推奨する睡眠時間も参考に見直してみましょう。

● 小学生:9~12時間
● 中学・高校生:8~10時間
● 成人:6~8時間

また、厚生労働省の調べによると、25歳では約7時間、45歳になると約6.5時間、65歳では約6時間程度と、年齢に応じて平均睡眠時間が短くなっていることがわかります。

参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」

睡眠不足

平日の睡眠不足を補うために、休日に寝だめをしてしまい、結果的に睡眠時間が長くなります。

休日にずっと寝てしまうのを防ぐには、平日に睡眠負債をためないことが大切です。

7時間前後を目安に、自分に合った睡眠時間を確保しましょう。

疲労の蓄積

労働や日常生活のストレスは、身体と精神面を消耗し続ける要因となり、休日に回復が必要となるのです。

平日に十分な睡眠を確保しても改善されない場合は、寝具の見直しも有効です。また、疲労を蓄積させないために、日頃から休息をとるように心掛けましょう。

外傷

怪我や事故に遭った場合や、術後の回復期において、外傷が原因で睡眠障害が生じる場合があります。

体の痛みや不快感は夜間の睡眠を妨げ、不眠を引き起こす原因となるのです。

十分な睡眠が取れず、休みの日に寝だめが必要になるケースもあるようです。

薬やアルコール

服用している薬がある場合や、アルコールの摂取が習慣化している人も、休日にずっと寝てしまう原因になります。

睡眠薬や精神安定剤といった薬を服用していると、睡眠の質が低下するケースがあります。

起床時も眠気が残る、日中も眠いといった場合には、薬の調整や見直しが必要かもしれません。

月経前症候群(PMS)や更年期障害

月経前症候群や更年期障害は、女性ホルモンの変動が原因で、多くの女性に影響を与える症状です。

月経の数日から1週間前にかけて、睡眠障害、体のだるさ、不安症状などが現れます。

また、更年期障害では、エストロゲンの低下が原因で夜間の発汗や不眠などが起こり、睡眠の質を低下させます。

睡眠の質の低下が、休日に長時間寝てしまう原因になる場合も多いようです。

休日ずっと寝てしまうのを防ぐ対策3つ

休日ずっと寝てしまうのを防ぐ、3つの対策を解説します。

● 生活リズムを整える
● 睡眠環境の見直し
● 食生活の改善

睡眠時間を整え、よい休日を過ごすために以下の方法を試してみてください。

生活リズムを整える

睡眠の質を高め、休日も活動的に過ごすためには生活リズムを整えることも大切です。

朝日を浴び、日中には適度に体を動かして、夜に自然と眠りにつけるように体を整えておきます。

夕方以降はカフェインを控え、寝酒もできるだけ避けましょう。

環境の見直し

寝る前にスマホやテレビを見ている場合は、睡眠の質の向上のために、できるだけ避けた方がよいでしょう。

スマホの使用は脳を覚醒させ、睡眠の質を低下させます。

また、夕方から徐々に部屋を暗くし、就寝時には真っ暗な状態で眠るのが理想です。

快適な睡眠のために、寝室の温度や湿度、寝具にもこだわりましょう。

食生活の改善

休日に活動的に過ごすためには、食生活を整えることも大切です。

遅い時間の食事は避け、空腹な場合はサラダや鶏ささみといった低脂質・低糖質のものを選びます。

また、トリプトファンやグリシンといった、睡眠の質を高めるとされる栄養素にも注目しましょう。

睡眠の質を高める栄養素と食べ物は、おもに以下のとおりです。

● トリプトファン:肉、魚、豆製品、乳製品、卵、ナッツ類
● グリシン:カジキマグロ、ホタテ、エビ

これらの食材も意識しながら、バランスのよい食事を心がけましょう。

まとめ

休日にずっと寝てしまうのは、病気が起因しているケースも考えられます。

病気以外の可能性も含め、過眠を引き起こす原因を探り、適切な対策を講じることが大切です。

過眠症や不安症など、精神的な問題が原因の場合は、カウンセラーに相談してみることをおすすめします。

専門家のサポートにより心と体のバランスを整え、充実した休日を過ごしましょう。

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監修者

土屋 恵理子
赤羽すずらんメンタルクリニック 院長

<資格>
精神保健指定医
精神科専門医・指導医
認知症サポート医
日本医師会認定産業医
コンサータ・ビバンセ登録医師

<経歴>
帝京大学医学部付属溝口病院精神科
医療法人社団 ハートフル川崎病院
介護老人保健施設 慈宏の里
東京都や千葉県内のクリニック、東海渡井クリニックにて
精神科訪問診療、光トポグラフィー・TMS治療に従事
赤羽すずらんメンタルクリニック開設

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