満員電車で過度のストレスを感じる方の原因や対処法
満員電車にストレスを感じる方は多いことでしょう。特に郊外から都市部に向かう通勤時間の電車内は異常な混み具合です。会社に着くころにはすでに疲れて果ててしまう方は多く、過度なストレスにより心身に不調が現れる人が増加しています。 今回は、満員電車で過度なストレスを感じ「電車に乗れない」「電車が怖い」という方に向けて、満員電車でストレスを感じる原因とその対処法を解説します。
満員電車でストレスを感じる原因
満員電車でストレスを感じる原因は、不快要素の多さです。他人との距離感や苦手な臭い、温度差や息苦しさがストレスになり、「電車が怖くて乗れない」「気分が悪くなる」といった不調につながります。ここでは、満員電車でストレスを感じる4つの原因について解説します。
【原因1】他人と距離が近く身動きが取れない
満員電車では、知らない人と密着状態になる場合がほとんどです。自分の間近に知らない人が入ってくるため、ストレスを感じます。自分と他人との距離感は、1人ひとり快適に思う距離感が異なります。 個人の周りを囲む空間をパーソナルスペースと言い、だいたい50㎝から125㎝の距離が必要です。 また、混雑している車内ではスマホの操作や本を読む自由を奪われることもあります。そのため、何かする事で気を紛らわせないため、よりストレスがたまっていきます。
【原因2】電車内の独特のにおいや温度差
電車内は体臭や汗、香水や柔軟剤などさまざまなにおいを感じやすい空間です。とくにストレスを感じやすい敏感な方は、においによって気持ち悪くなったり頭痛がしたりする場合があります。なかでも夏場の車内は蒸れやすく、汗のにおいや体臭も強めです。 また、車内は直射日光による温度上昇や閉鎖的な地下鉄など、路線によっては暑かったり寒すぎたりします。温度差によるストレスは、体調を崩す要因です。
【原因3】閉鎖的で息苦しさを感じる
満員電車は人の体温や湿気などで空気がこもりやすく、人との距離が近いため息苦しくなります。なかでも身長の低い方は背の高い人に囲まれると、より圧迫感を受けやすいです。 また、満員電車内では、息苦しくてもすぐにその場から離れることが難しく、動悸や発汗などが起こり恐怖感を覚える場合があります。とくに特急電車は、駅から駅までの間隔が長いため、余計に危険です。 満員電車内でストレスを感じると、呼吸が浅くなり緊張状態が高まるので、深くゆっくり息を吸うように心がけましょう。
【原因3】ストレスが続くと自律神経失調症につながる
自律神経失調症は、生活習慣の乱れや過度なストレスによって、交感神経と副交感神経のバランスが崩れている状態です。自律神経失調症になると、身体の症状は不眠やだるさ、異常な発汗や冷え、便秘や下痢、などが現れます。 精神的な症状は、不安感やイライラ、うつ病や対人恐怖などの症状が見られます。精神的な症状が出ると、「満員電車に乗れない」「人の視線が怖い」と感じやすくなり、仕事に支障が出る可能性があります。できるだけ満員電車を避けて、ストレスを受けない対策をしましょう。
こちらの記事では、不眠の原因について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
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満員電車でストレスを軽減するための対処方法
満員電車でなるべくストレスを感じないようにするには、自分と他人との距離感の確保が大切です。ここでは5つの対処方法を紹介します。
【方法1】電車に乗る時間を変える
通勤ラッシュのピークは、7時半~9時頃です。毎日電車に乗る時間から1時間ほど繰り上げると、数本の電車を見送る余裕ができ、比較的空いている車両に乗れる可能性が上がります。電車がホームに到着しても乗れないほど混雑している電車の次の便ですと、比較的空いている確率が高いと言われています。 空いた時間はカフェで時間をつぶすほか、早めに会社について仕事の準備や掃除などを行い、有意義に過ごしましょう。また、時間に余裕を持つと心に余裕ができるので、ストレスの緩和につながります。心に余裕ができると、仕事がはかどりやすくなり一石二鳥です。
【方法2】ホームエスカレーターから遠い車両を選ぶ
朝は急いでいる人が多いので、効率よく降りるためにホームエスカレーターや階段の前で止まる車両を狙う人であふれています。毎朝乗っている電車が8両や12両などの長い車両であればホームのエスカレーターや階段から遠い車両は比較的空いている可能性があります。 ここはあえて余裕を持って電車に乗り、エスカレーターや階段から遠い車両に乗りましょう。ただ、降りる人が少ないと降りにくい可能性もあるので注意が必要です。
【方法3】自分より先に降りる人を覚えておく
毎日同じ時間に電車を利用すると、毎日顔を合わせる人を覚える経験はないでしょうか。 満員電車の苦痛から回避するなら、自分より先に降りる人が多い車両に乗り、少しでも人との隙間を確保しましょう。 座っている人が降りる駅を覚え、目の前に立つようにすると、座るチャンスに会えるかもしれません。ちなみにすぐに降りるか見分ける方法はもあります。「大きな手荷物を抱えて持っている」「身だしなみを再確認している人」などは次の駅で降りる確率が高いので覚えておきましょう。
【方法4】リュックや帽子で人との距離を保つ
リュックは満員電車内で背負っていると邪魔になりますが、前に抱えるように持つと他人と距離が保ちやすくなります。満員で押されても顔の前にスペースが生まれるので、ストレスを感じにくくなります。 ただ、大きすぎるリュックや重いリュックは満員電車では邪魔になったり身体の負担になったりするので、20L~30L程度のものがおすすめです。帽子は視線が気になる時や、強すぎる冷房などからガードする時にも効果的です。
【方法5】どうしようもないときは満員電車を使わない生活に変えてみる
満員電車に過度のストレスを感じるなら、以下の5つの方法で対処してみてはいかがでしょうか。
- フレックスの導入で出社時間をずらす
- 始発駅の近隣に住み、座れる確率を上げる
- 徒歩や自転車で通える距離に引っ越す
- リモートワークに切り替える
- 特急列車やグリーン車、新幹線などを利用する
近年は、働き方改革や新型コロナ感染症の影響から、自由に始業時間と終業時間が選べるフレックスタイムやリモートワークを導入する会社が増えました。
毎日強いストレスに触れ続けると、自律神経失調症やパニック障害などの精神疾患を引き起こす可能性があります。
満員電車が怖いと感じるなら専門医に相談を
いかがでしたでしょうか。今回は満員電車で過度なストレスを感じる原因や対処法を紹介しました。
満員電車では、他人との距離を保つほか、満員電車に影響されない生活を考えてみてはいかがでしょうか。 過度なストレスがたまると、心身の不調が出る場合があるので、ストレスから身を守りましょう。
万が一、満員電車が怖い、電車に乗るのが苦痛と感じる方は、赤羽すずらんメンタルクリニックへご相談ください。
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