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不登校の原因はさまざま!まずは把握することから

[2021.10.28]

 

子供が不登校になり、頭を抱えている方もいるかもしれません。

そんなとき、頭ごなしに登校を促すような言葉をかけても、解決しないことがほとんどでしょう。

文部科学省が令和6年3月に発表した「不登校の要因分析に関する調査研究」によると、不登校の児童生徒数は年々増加しており、令和4年度には小中学生の約3.2%(約29万9千人)が不登校の状態にあると報告されています。

特に中学生においては6.0%と高い割合を占め、これまで以上に支援の必要性が高まっています。

参考:不登校の要因分析に関する調査研究報告書|文部科学省委託事業

一口に不登校といっても、原因はさまざまあり、ひとりひとり異なります。

不登校を解決するには、原因を把握し、正しい対処法を行うことが大切です。

そこで今回は、不登校になる原因を大きく4つに分けて紹介していきます。

供の不登校に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を読むことで、不登校の原因を把握し子供のことを理解する一歩に繋がれば幸いです。

学校に原因がある場合

不登校になる原因としてまず考えられるのが、学校の環境や人間関係です。

学校で考えられる原因

  • 先生や生徒との人間関係でのトラブル(いじめを含む)
  • 学業不振や授業の理解不足
  • 学校の決まりなどをめぐる問題
  • 学校の環境変化

 

人間関係のトラブルでは、友人関係の悪化が背景にあることが多く、いじめに発展する前段階で悩む子どももいます。

また、学力不振により授業についていけず、自信を失うケースも少なくありません。

学校の規則や部活のルールが合わないと感じることで、学校に行くこと自体がストレスになっていることもあります。

入学や進級による環境の変化に適応できず、不登校になる場合もあります。

学校の問題が原因となっている場合には、まず子どもの気持ちを尊重しながら話を聞くことが大切です。
頭ごなしに「学校に行きなさい」と言うのではなく、どのようなことに悩んでいるのか、どうすれば安心して学校に行けるのか、一緒に考えていくことが必要になります。
必要に応じて、学校側と連携し、スクールカウンセラーや担任の先生と話し合いながら、本人にとって無理のない対応を検討しましょう。
学校へ戻ることが難しい場合には、教育支援センター(適応指導教室)やフリースクールなど、学校以外の選択肢も考えるとよいでしょう。

関連記事:不登校の子どもの相談はどこにすればいい?学校以外の窓口もある

家庭に原因がある場合

家庭の状況が不登校の原因となることもあります。

子どもが安心できるはずの家庭でストレスを感じると、外に出ること自体を避けるようになることがあります。

 

家庭で考えられる原因

・家庭の経済状況

・生活環境の急激な変化

・家庭内の不和

ひとり親家庭や共働き家庭では、子どもが親に悩みを相談できずに抱え込んでしまうケースが多く見られます。

家庭環境は、不登校とは無関係のように思われますが、不登校を引き起こすベースの要因となる可能性があります。

また、親子関係が原因の場合は、親の子供への接し方がポイントとなるようです。

親の接し方で不登校の原因となる場合の具体的な例

・親から子供への学歴のこだわりやプライドが高い

・過干渉(こうあるべきを決めつける)

・放任(子供への関心が低い)

・離別不安

家庭環境が原因で不登校になるケースは、いじめや学校の人間関係よりも割合が高い傾向にあります。

心身に原因がある場合

見落とされがちですが、子供の心身問題が不登校の原因となることもあります。

心身問題で考えられる原因

  • 病気
  • 神経症
  • 低血圧などの体質
  • 発達障がいや感覚過敏

身体的な病気の場合は、発熱、頭痛、腹痛、吐き気、食欲不振、全身倦怠感、めまいなどの症状があることが考えられます。

精神的な病気の場合は、不眠、無気力、イライラ、集中力低下、憂うつ感などの症状が現れるかもしれません。

強いこだわりがある、理由もなく不安になる、気分的な落ち込み、対人恐怖症になるなど、ストレスによって何らかの精神的負担や行動ができなくなるなどの症状を神経症といい、この神経症が不登校の原因であるケースも考えられます。

また、起立性低血圧や起立性調節障害などの体質の子供は、朝起きにくくなり学校に行くことが困難になることがあるようです。

教科によって極端に学力の遅れがみられる場合や同じ年齢の子供と遊ばない、文章の理解にあきらかに時間がかかるなどの特徴がある場合は、発達障害の可能性があります。

知的能力には問題がなくても、聞く・話す・読む・書くができない場合や、じっと静かにしていることが難しい注意欠陥多動症(ADHD)も発達障害の一部で、不登校の原因になることがあるようです。

関連記事:引きこもりと精神疾患の関係を解説

 

その他で考えられる原因

学校や家庭、心身の問題以外にも、不登校になる原因はいくつかあります。

その他で考えられる原因

・インターネット・ゲームへの依存

・遊びや非行

・無気力

最近は、学校以外の環境の中でも、ネット上で人と繋がる場所を見つけて不登校になる子供が増えてきているようです。

また、家庭環境や学校への不安や、世間への反抗心などから遊びや非行に走り、そのまま不登校になるケースもあります。

さらに、なんとなく学校に行かない、学校に行く意味がわからない、やる気がでないなどの無気力が不登校の原因になることも考えられます。


こちらの記事では、ストレスを感じる仕組みから、ストレスが及ぼす影響、日常生活や仕事でのストレス、ストレス解消法について解説しています。あわせてぜひご覧ください。

不登校の原因はひとつではないかも

不登校の原因は単一ではなく、複数の要因が絡み合っていることが多いです。

そのため、「これが原因だ」と決めつけず、子どもの話をじっくり聞き、適切な対応をしていくことが求められます。

不登校に悩んだときは、子どもを責めず、まずは学校や支援機関に相談してみましょう。

専門的な支援を受けることで、子どもにとってよりよい環境を整えることができます。

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